parenthood and apple pie

いつか、ネイティブの人に会ったら、聞いてみようとおもっていたフレーズを、ついに尋ねてみました。"parenthood and apple pie"というこの表現、学部4年生で研究室所属直後、輪講で読んでいたTanenbaumの"Distributed Operating Systems"の1章に出てくるフレーズ。その当時、英語の本を読む事自体かなり苦労していて、頻繁に辞書をひきながらよんでいたのですが、辞書を引いてもなお理解不能なフレーズで、研究室の先輩方にも質問したのですが、納得できる解釈が結局できなかったのを未だに覚えています。
で、そのまま英会話教室の先生に聞いたら、前後がないとなんとも確かではないけど、"parenthood"はともかく、"apple pie"の方は、"アメリカ的"なものを表現するのに使われるとか.. 確かに辞書によると、そんな説明もあるけど、分散システムの長所・短所を既存のCentralized Systemと比較しながら説明するこのコンテキストの中では、そんな意味はないことは明白。で、迷わずAmazonで注文すると、装丁はちょっと安っぽくなったけど、昔と変わらずド派手な表紙の本が到着。

Distributed Operating Systems

Distributed Operating Systems

1章の中であることは、覚えているけど、どこだかすっかり忘れているので、はじめから読み直し(完全に内容より、そのフレーズに捕らわれている...)。さすがに、今では辞書なしで余裕をもって読める。で問題の箇所発見!
1.5.2 Flexibilityの2段落目

Flexibility, along with transparency, is like parenthood and apple pie: who could possibly be against them? It is hard to imagine anyone arguing in favor of an inflexible system....

記憶にないのですが、"who could ... them?"なんて文、ありましたっけ?でも、この文のおかげで、だいぶ意味が明らかになった気がしました。この文にあるように、誰も抵抗できないもの、反対できないものを意味しているようです。その後、英語の先生に聞いてみたところ、parenthood、apple pie両方とも反対できない物の例として扱われているようだけど、こんな表現は普通使わないだって..
apple pieの方はともかく、parenthoodの方は、納得しかねるそうです。
本を買ってしまったついでに、惰性でよみつづけちゃってますが、この本、ほかにも面白い表現やジョークがちらほらあります。例えば、同じく1章(1.5.2)でマイクロカーネルがメジャーになり、モノリシックカーネルが消えていくと予測を述べた上で、

Perhaps futune editions of Silberschatz and Galvin's book on operating system (1994) will feature hummingbirds and swifts on the cover instead of stegasaruses and triceratopses.

とあります。表紙は若干変わったようですが、まだでっかい恐竜っぽく見えませんか?

Operating System Concepts

Operating System Concepts