Why Barbie Can't Do Math

今月大学では、Math Awareness Monthという名前で、数学に関する様々なLectureが開かれています。Lectureを行うのは、この大学の先生だけでなく、広く全米から招待して講演してもらっているようです。お世話になっている先生曰く、"very interesting"というお勧めのLectureに行ってきました。タイトルは、"Why Barbie Can't Do Math: Stereotype Threat and Mathematical Performance"。なぜか、先生出席してませんでしたが..

タイトルのBarbieは、女性一般をさしていると思いますが、どうして女性は数学を苦手としているのかという内容で、Department of PsychologyのDr. Toni Schmaderによるプレゼン。
まず、世間一般に言われている、そもそもそういう特徴は男女が生れもっているんだという理由づけ(Biological explanation)、環境が女性に、科学や数学を苦手とするようにしむけているという社会的な理由づけ(Sociological Explanation)の説明。ここで、Barbieの小話。昔、背中の紐をひっぱると何かしゃべるBarbieがアメリカで販売されていたようなのですが、そのセリフ中に"学校の数学(算数)が難しい"というのがあったそうです。男の子向けのG. I. Joeも同じようなしゃべる機能があるのですが、講義中に聞いたセリフの内容は忘れました。
その後、本題のStereotype Threat。(パフォーマンスを計測する際の)状況的な理由づけとして、いろいろ実験データをもとに説明。Mathmatical Perfomaceとしてよく引き合いに出されるのは、SAT(アメリカ版センター試験?)の数学のスコアなのですが、"これは数学のテストです。"と言ってプレッシャーを与えて試験を受けさせるのではなく、実験室で、テストとは言わずにリラックスした状態で問題を問かせてみたり、教室の大半を女性で固めた部屋で問題を問いてもらったりなどしてみると、男女間のスコアの差が減少したり、女性の方が良いスコアを出すといった結果が出ているといった話。また、テストの前に、男女間の数学における能力には本来差がないという話をした後にテストを行なうという実験の際にも、スコアが逆転するという結果がでているようです。もう1つ、Working Memory Capacityという要因があって、計算問題の合間に、単語を1つずつ暗記させられるという実験もあったのですが、本題(Stereotype Threat)との繋りを聞きのがしました。

講義をしてくれた先生も女性でしたが、Department of Mathで講義が開かれた割に、聴講者も女性が多かった気がします。