"フェルマーの最終定理"読破

あっさり読み終えてしまいました。大学の講義以来、数論に関係する本など読んだことなどなかったのですが、歴史的なことも含めて読むと非常に楽しめる。まったく知らなかったことなのですが、個人的に驚くべきことを本を読んで知った。

  1. 数論の世界では、大きな貢献をした日本人がいる。ワイルズフェルマーの最終定理の証明を行うために証明をした、谷山=志村予想というものがある。この予想は、数論の世界でもその後に大きな影響を与え、この予想が成り立つことを仮定して書かれた論文も多くあったようだ。この予想は、東大の志村五郎、谷山豊という数学者によって生み出されたものであったが、そんなことも知らなかった。日本人が頑張っているのは、円周率の計算だけではない。
  2. 実に簡単明快なことが、未だに数論では証明できていない。みかけによらず、非常に難しいらしい。たとえば、完全数素数に関するもので分かっていないことは多い。
  3. 4色定理は、計算機を使って証明された。パターン数は有限(1482)であったが、それを人手で証明していくには途方もないため、ハーケンとアッペルはプログラムによってこの解析を行い(1200時間を要した)、5色以上必要とする地図はないことを証明した(1976年)。計算機を証明に使ったことに関して、その証明を疑問視する学者も多い。
  4. 数論自体、紀元前6世紀に生きたピュタゴラスにはじまったほど長い歴史をもっているが、つい最近になって解決された問題や、いまだに解決できない問題がある。