サイモン・シンのフェルマーの最終定理

忘れないうちにと思い、サイモン・シンの"フェルマーの最終定理"を買ってみました。

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで

サイモン・シンが素晴しいのか、訳者の青木薫さんの訳が良いのかは分かりませんが、とにかく良い。もともと、理学部出身の私にとってはスムーズに読める。細かい証明などは、巻末の補遺にも書いてあるが、その辺も大変気に入った。数論の歴史的な話も非常に楽しめる。
ワイルズが、証明を発表した1993年は、奇しくも自分が大学に入学した年である。高校時代、生物を勉強したときに、ワトソンとクリックのDNAの2重らせん構造を発見した話が最近発見されたことであることに感激を覚え、この時代に生まれた幸せを感じたが、数学においてもこんな進歩があったとは驚きである。