[学術]ユーザインタフェース

大学の研究室時代は、ユーザインタフェースを専門としていた。卒業後も、ACMのSIGCHIとかUISTなどメジャーな学会誌に目を通している。家電メーカーに就職して思うのは、研究者の思惑とは裏腹に世間に受け入れてもらえないが素晴しいインタフェース、到底使い易いとは言い難いが世間に受け入れられたユーザインタフェースが多いと思う。前者の方は、何らかの理由で世間に広まるチャンスを失って、消費者の前に出てきてないだけかもしれない。例えば、特許とか、あるいは会社の首脳陣に理解されなかったとか...
今じゃ当たり前のWIMP (Window, Icon, Menu, Pointer)だって、Xeroxのお偉方には理解できなかったというし、まぁ、幸運にも(Xeroxにとっては不幸だが)Appleの目にとまって日の目をみることはできたが...

逆に、頭を傾げるようなインタフェースだが広まっているもの、良いとおもわれてしまっているものも多くある。例えば、

  1. 携帯電話の文字入力。最悪だと思うが、普通の人は気にもしてない様子。メーカー側もそれぞれに多少工夫をしているが、どこも現状から抜けきれていない。
  2. 某S社の縦横に展開されるメニュー。別に世間一般から評価されているとは思えないが、なぜかS社は、このユーザインタフェースを使いたがる。このインタフェースの問題をあげれば切りがないが、あえて1つ言うとスケーラビリティーの無さだと思う。スケーラビリティーに関しては、S社に限らず他のメーカも同じような問題を抱えたユーザインタフェースが多い。